コラム

自閉症の子どもの走り方の特徴は?改善方法も紹介

運動療育がもたらす効果

自閉症(自閉スペクトラム症 ASD)は、相手の気持ちを読み取ることや自分の考えを伝えることが難しいなどの特性を持つ発達障がいの一つです。特性の中には運動機能にも影響を及ぼすものがあり、自閉症の子どもの走り方には独特の特徴が見られることがあります。

本記事では、自閉症の子どもの走り方の特徴や改善方法について詳しく解説します。

 

自閉症とは

自閉症(自閉スペクトラム症 ASD)は、相手の気持ちを読み取ることや、自分の考えを伝えることが難しいなどの特徴を持つ発達障がいです。生まれつきの脳の働き方の違いによって引き起こされるものであり、育て方が原因ではありません。

自閉スペクトラム症の症状は幼少期から現れることが多く、一般的に3歳ごろまでに診断が可能です。例えば、以下のような特徴が見られます。

・目を合わせない
・指さしが少ない
・笑いかけても反応が乏しい
・言葉の発達が遅い
・特定の物事に強いこだわりを持つ
・感覚の過敏さがある など

1歳半健診や3歳児健診で指摘されるケースが多いですが、知的能力障がいを伴わない場合は、小学校入学後や成人してから診断を受けることもあります。また、自閉スペクトラム症の特性は人によって大きく異なります。共通する特徴はありますが、その現れ方や程度は人それぞれです。個々の特性に応じた理解とサポートが求められます。

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自閉症の子どもの走り方の特徴

自閉症の子どもの走り方の特徴を5つ紹介します。

つま先で走る

自閉症の子どもは、かかとを地面につけずにつま先で走ることがあります。つま先で走る場合、感覚の過敏さや筋肉の緊張の影響を受けている可能性が高いでしょう。例えば、足裏に強い刺激を感じると、無意識のうちにかかとを浮かせてしまうことがあります。

また、バランスの取り方に独特の癖があり、つま先で走ることで安定感を得ようとするケースも少なくありません。普段の歩き方や座り方にも影響が出ることがあるため、日常生活の中での様子を観察することが重要です。

 

動きが左右非対称である

自閉症の子どもは、走るときに片方の腕や脚をもう一方とは違う動かし方をすることがあります。動きが左右非対称の場合、カラダの協調性や運動の制御が難しいことが影響している場合が多いです。

例えば、右腕を大きく振る一方で左腕はほとんど動かさない、または片脚だけが強く蹴り出されるといった動きが見られることがあります。非対称的な走り方は、脳の運動指令の伝達がスムーズに行われにくいことが関係していると考えられます。成長とともに変化することもありますが、運動指導やリハビリが有効です。

 

速度やリズムが安定しない

自閉症の子どもは、一定のペースを保って走ることが難しい場合があります。スタート時には勢いよく走り出しても、途中で急にペースが落ちたり、逆に走りながら突然スピードを上げたりすることがあるのです。走る速度やリズムが安定しないのは、運動計画を立てることが苦手なために起こる場合が多いです。

日常の動作にも表れることがあり、歩くときのリズムや階段の上り下りにも影響することがあります。

動きがぎこちない

自閉症の子どもは、走る際の動きが滑らかでなく、全身の筋肉が硬く見えることがあります。筋肉の緊張度が高いために、体をスムーズに動かすことが難しいことが影響している可能性が考えられます。

例えば、腕の振りが小さく、脚の運びもぎこちないため、全体的に硬直したような走り方になることがあります。筋肉の柔軟性や体のバランスを取る能力が発達するにつれ改善することもありますが、日常的にストレッチや軽い運動を取り入れると動きのスムーズさを促すことができます。

 

転びやすい

走っている途中で転びやすいのも自閉症の子どもの特徴の一つです。走っているときに転びやすいのは、バランス感覚が安定しにくいことや、素早い動きに対する反応が遅れることが関係しています。

例えば、急な方向転換をした際に足がもつれて転んでしまったり、小さな段差につまずきやすかったりすることがあります。また、地面の感覚に対する認識が鈍いと足の置き方が不安定になり、転倒しやすくなるのです。

転びやすさを軽減するには、安全に走れる環境を整えたり、転倒しにくい靴を選んだりすることが効果的です。

 

自閉症の子どもの走り方の改善するためには

自閉症の子どもが走る際に見られる特徴的な動きは、体幹の筋力やバランス感覚の未発達が一因となっていることがあります。 ​これらの課題を克服するためには、適切な運動を取り入れて体幹やバランス感覚を鍛えることが重要です。

運動を通じて、子どもたちは楽しみながら体幹やバランス感覚を向上させられます。​その結果、走り方の改善だけでなく、日常生活での動作全般の安定性も期待できるのです。​

​LUMOでは、運動療育を通じて子どもたちの発達を支援しています。​独自のプログラムにより体幹強化やバランス感覚の向上を目指し、子どもたちの成長をサポートいたします。​発達障がいの困りごとに関しましては、ぜひお気軽にご相談ください。

 

まとめ

 

自閉症の子どもの走り方にはさまざまな特徴が見られます。体幹の筋力やバランス感覚の発達と深く関係しており、適切な運動を取り入れることで改善が期待できます。また、専門的な支援を受けることも重要です。適切なサポートを受けることで子どもたちがより自然に走れるようになり、日常生活の動作全般にも良い影響を与えます。

LUMOでは、原始反射の理論などを用いて脳を鍛えることで運動療育を促進しています。原始反射は、生まれつき備わっている反射であり、刺激に応じて自動的に生じる反応です。この原始反射を調整することは、カラダの発達や運動機能の向上に役立ちますが、同時に脳を鍛えることにもつながります。

発達障がいの特性による困りごとは、ぜひLUMOへご相談ください。

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