コラム
左右がわからない子どもはadhdが原因?効果的な覚え方を紹介
子どもが左右を混同するのは、発達の過程でよく見られることですが、場合によっては発達障がいが関係していることがあります。左右を覚える時期は個人差がありますが、日常生活の中で少しずつ繰り返し教えることで、自然と身につくケースがほとんどです。
本記事では、左右がわからない原因の可能性や、左右を効果的に覚える方法について詳しくご紹介します。
そもそも左右がわかるようになる年齢は?

左右を識別できるようになるのは、一般的には4歳4か月から4歳8か月ごろとされています。この時期は、乳幼児の発達を調べる「遠城寺乳幼児分析的発達検査法」にも記載されている目安です。しかし、左右を識別できるようになる時期は個人差が大きく、すべての子どもが同じ時期に覚えるわけではありません。
例えば、興味関心の強い子どもは3歳ごろから左右を理解できることもありますが、一方で、5歳を過ぎてもまだ混乱する子どももいるでしょう。このような違いは、言語発達や視覚情報の処理能力の違いに起因する場合があります。
大切なのは、この年齢を厳密な基準として捉えるのではなく、子どものペースに合わせて学びをサポートすることです。左右を覚える時期はさまざまですが、日常生活の中で少しずつ繰り返し教えることで、自然と身についていきます。
左右がわからない子どもはadhdが原因?発達障がいの関連性とは

左右がわからない場合は、学習障がい(LD)が関係している可能性があります。学習障がいの特性には、特定の能力の習得や使用に困難を伴う場合があり、日常生活や学習面で影響を及ぼします。また、学習障がいは全般的な知的発達には遅れがないものの、特定の能力、例えば空間認識や左右の識別に関して困難を抱えることがあります。これらの特性の背景には、中枢神経系の機能に何らかの問題があると考えられています。
学習障がいの子どもは、他にも以下のような行動を示すことがあります。
・先生の話を集中して聞くのが難しい
・ロッカーの位置が覚えられない
・拍子を取る動作が苦手
・絵を描いたり、ボールを捕る動作が不器用
・ボタンをかけたり、ひもを結ぶといった手先の器用さを必要とする動作が苦手
上記のような行動は、日常生活や学校での活動に影響を及ぼすことがあります。ただし、上記のような特徴がある場合でも、すぐに学習障がいと結びつけるのではなく、専門家による評価が必要です。早期に気づき、専門機関や支援サービスを活用することで、困難に対する適切なサポートが可能になります。
効果的な左右の覚え方

左右を覚えるには、日常生活の中で楽しく学べる方法を取り入れるのが効果的です。以下では、具体的な覚え方をいくつか紹介します。
靴の吐き方で覚える
日常的に使う靴を活用して左右を覚える方法は、非常に実用的です。例えば、靴の中敷きに「みぎ」「ひだり」と書かれたものや、左右を識別するためのシールを貼ることで、子どもが靴を履く際に自然と左右を学べます。さらに、かかとのループ部分に色や模様の目印をつけると、見た目にもわかりやすくなります。
このような工夫を加えると、日常の動作を通じて左右を意識する機会が増えます。特に、好きなキャラクターやデザインのシールを使うと、子どもがより積極的に取り組むきっかけになるでしょう。
遊びやゲームで覚える
ゲームや遊びを通じて楽しく左右を覚える方法は、親子で取り組むのに最適です。例えば、「旗揚げゲーム」では、右手と左手にそれぞれ旗を持ち、「右上げて、左下げて」の歌詞に合わせて動きます。この動作を繰り返すことで、子どもは体を使いながら左右を覚えます。
さらに、「ぐーちょきぱーでなに作ろう」といった手遊び歌を活用するのも効果的です。右手と左手を意識しながら形を作る遊びは、子どもにとって記憶に残りやすい学びの場になります。
着替えの際に声がけする
日常的な着替えの場面を活用するのも、左右を覚える効果的な方法です。例えば、「右手を出して」「左足を入れよう」と声をかけながら着替えをサポートすることで、動作と左右の識別を結びつけることができます。
さらに、服の前後やタグの位置を使って左右を教える方法も効果的です。「タグが左に来ると前側」と具体的に伝えることで、子どもが混乱せずに左右を学ぶことができます。
乗り物に乗っているときに進行方向を伝える
車やバスなどの乗り物に乗っている際に、進行方向を伝える方法も効果的です。例えば、「次の角を右に曲がります」「左側に〇〇があります」といった実況をすることで、左右を覚える機会を作ります。さらに、子どもが自らバスガイド役になり、進行方向を説明することで、遊び感覚で学びを深めることができます。
この方法は、移動時間を楽しい学びの時間に変える効果も期待できるでしょう。外出時に取り入れやすい学び方の一つです。
まとめ

左右を識別する力は、子どもの成長において重要なスキルの一つです。4歳ごろを目安に覚えることが多いものの、個人差があるため、焦らず子どものペースに合わせることが大切です。
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