COLUMNコラム
夜驚(やきょう)症とは?発達障がいとの関連性について解説
夜中に突然泣き叫ぶ子どもの姿に不安になったママやパパもいるのではないでしょうか。それは「夜驚症」と呼ばれる現象かもしれません。夜驚症は、子どもが深い睡眠中に突然叫んだり泣いたりする症状で、翌朝本人が覚えていないのが特徴です。
本記事では、夜驚症の原因や症状、発達障がいとの関連性について詳しく解説します。
夜驚症とは?
夜驚症とは、子どもが深い眠りの中から突然叫んだり泣き出したりする症状を指します。声をかけても反応がない場合が多く、翌朝本人はその出来事を覚えていないことが特徴です。3歳から12歳の子どもに多く見られます。
夜驚症の原因は完全には解明されていませんが、子どもの神経系や脳の発達過程が影響していると考えられています。通常は思春期までに自然と治ることが多く、特別な治療を必要としない場合がほとんどです。
夜驚症の症状
夜驚症は睡眠中、特に眠り始めてから3分の1ほどの時間に起きやすい症状です。深い眠りから突然目が覚めたかのような状態で叫び声を上げたり、泣き続けたりします。主な症状は以下のとおりです。
・突然大声を出したり泣き叫んだりする
・恐怖を感じた表情で混乱した様子を見せる
・脈拍や呼吸が早くなり、汗をかく
・刺激に反応せず、翌朝には覚えていない
無理に起こしたり抑えようとすると、さらに混乱して攻撃的になる場合もあります。夜驚症が進行すると睡眠時遊行症(夢遊病)に発展することもあるため、対応には注意が必要です。
夜驚症と夜泣きの違い
夜驚症と夜泣きは、どちらも夜間に子どもが泣き出す点で混同されがちですが、いくつか異なる点があります。夜泣きは主に生後3〜4ヶ月から2歳ごろまでの乳児期に見られるもので、睡眠の浅さや不安感が原因です。親の抱っこやスキンシップで泣き止むことが多く、特に脳の発達に関連していないことが特徴です。
一方、夜驚症は3歳から8歳の幼児期から学童期に多く発症し、脳の一部だけが覚醒することで引き起こされます。周囲がなだめようとしても効果がなく、翌朝には出来事を覚えていないのが特徴です。
年齢や症状に着目すると夜泣きと夜驚症を区別できます。
夜驚症と発達障がいの関連性
夜驚症は、発達障がいの子どもが発症しやすいとされています。特に感覚過敏や情緒面での調整が難しい場合、夜驚症を経験する確率が高くなる傾向があるのです。ただし、夜驚症の発症が発達障がいに直結するわけではありません。
日常のストレスや睡眠不足、一時的な体調不良などが原因となるケースもあります。脳の神経系が未熟な時期では、睡眠中に脳の制御がうまく働かず、夜驚症が引き起こされると考えられています。
多くのケースで思春期までに自然と改善するため、症状が軽度の場合は特別な治療を必要ありません。
子どもの夜驚症への対応
夜驚症はほとんどの場合、思春期までに自然に消えるため、過度に心配する必要はありません。ただし、以下のような場合には小児科医に相談することが推奨されます。
・一晩に何度も症状が見られる
・嘔吐や他の身体症状をともなう
・夜驚症が原因で事故の危険がある
・家族が睡眠不足に陥り疲弊している
家庭では、睡眠リズムを一定に保ち、寝室を安全な環境に整えることが重要です。子どもの夜驚症に寄り添いながら、必要に応じて専門家のアドバイスを受けると安心です。
まとめ
夜驚症は子どもによく見られる睡眠中の現象で、多くは脳の発達や睡眠リズムと関係しています。症状は時間の経過とともに改善されることが多く、特別な治療が必要なケースは少ないと言われています。
ただし、頻繁に発生したり日常生活に支障をきたす場合は、かかりつけの小児科医に相談し、適切な対応を取ることが大切です。家族全体が安心して過ごせるよう、正しい知識を持って対応しましょう。
LUMOでは、原始反射の理論などを用いて脳を鍛えることで運動療育を促進しています。原始反射は、生まれつき備わっている反射であり、刺激に応じて自動的に生じる反応です。この原始反射を調整することは、カラダの発達や運動機能の向上に役立ちますが、同時に脳を鍛えることにもつながります。