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発達障がいの子どもの偏食の原因とは?自閉症との関係についても解説

運動療育がもたらす効果

特定の食べ物だけを食べる、もしくは食べない「偏食」ですが、発達障がいの有無にかかわらず、幼児期にはよく見られることです。そのうえで、特に発達障がいの子どもに、偏食傾向が強いことがわかっています。

わがままや気持ちの問題と思われがちですが、一般的な食事のサポート方法では効果が出ず、子どもに負担となってしまいます。偏食の原因は障がいの特性によるものであることを理解し、適切なサポート方法が必要です。

今回は、発達障がいの子どもの偏食の原因やサポート方法について解説します。子どもの偏食で悩んでいる方や、効果的なサポート方法を模索している方はぜひ参考にしてください。

 

発達障がいの子どもの偏食の2つの原因

偏食の原因として考えられる障がいの特性を2つ紹介します。

  • 自閉症の特性「感覚過敏」によるもの
  • 自閉症の特性「こだわりの強さ」によるもの

自閉症の特性「感覚過敏」によるもの

自閉スペクトラム症の一つの特性として「感覚過敏」があります。感覚過敏とは、味覚過敏や触覚過敏、嗅覚過敏などが含まれ、特定の味や食感に対して過敏に反応してしまうことです。苦い味やねばねばした食感、酸っぱいにおいを不快と感じ、食わず嫌いやはき戻しをしてしまうケースなどが挙げられます。

敏感さ・繊細さの感覚が過敏なために、一般の人には感じられない味や食感、見た目を感じてしまうことが原因です。

 

自閉症の特性「こだわりの強さ」によるもの

自閉スペクトラム症の特性である「こだわりの強さ」も偏食につながります。こだわりが強いために、食べられる食材が限られたり、特定の食器や環境でないと食事しないなどのケースです。こだわりの強さによる偏食は理解されにくく、単なる思い込みやわがままと捉えられがちです。

こだわりは病気ではなく、子どもにとって大事な価値観・慣習であることを理解し、周りの大人が正しい知識を持って接することが大切です。

 

発達障がいの子どもの偏食のサポート方法4選

 

発達障がいの特性による偏食には、根拠に基づいた適切なサポート方法があります。特性に配慮せずに一般的な食事のしつけをすると、子どもに大きなストレスや耐えがたい苦痛を与えてしまうので注意しましょう。

まずは、子どもそれぞれの特性に合わせたアプローチが大切です。具体的なサポート方法を4つ紹介します。

  • 苦手な食材の共通点を見つける
  • 調理方法を工夫して苦手な感覚を和らげる
  • まずは一口から始めてみる
  • どうしても食べない場合はサプリメントなどで代替する

苦手な食材の共通点を見つける

どんな味や舌触り、におい、見た目に苦手意識があるのか子どもに聞き、苦手な食材の共通点を見つけましょう。苦手な食材を避けたり調理法を工夫したりと、対処法が客観的に探しやすくなります。

苦手な食材に、以下の共通点がないかチェックしてみてください。

・食感: 固い、柔らかい、ザラザラ、ネチョネチョなど
・味: 苦い、酸っぱい、辛い、甘いなど
・匂い: 強い匂い、独特な匂いなど
・見た目: 色、形、盛り付けなど

共通点を見つけることで、どのような感覚や刺激に敏感なのかが把握できるでしょう。

調理方法を工夫して苦手な感覚を和らげる

苦手な食材を克服するために、まずは食べられる方法を見つけることが大切です。調理方法を工夫することで、苦手な感覚を和らげられるでしょう。固い食材は柔らかく煮たり、苦い食材は甘味料で味を調整したりする方法がおすすめです。

同じ食材でも揚げる・固める・煮るなど調理法を変えてみるのもよいかもしれません。見た目に苦手な感覚がある場合は、型抜きを使って見た目や色合いに工夫してみる方法もよいでしょう。

 

まずは一口から始めてみる

偏食をサポートするためには、まずは一口から始めてみることです。子どもが苦手意識を持っている食材でも、まずは一口だけ食べてみることを目標にしましょう。そして、一口食べられたら、たくさん褒めてあげてください。

少しずつ、食べられる量を増やしていくことで、偏食を改善できる場合があります。焦らず、ゆっくりとお子様のペースに合わせながらサポートしていきましょう。

 

どうしても食べない場合はサプリメントなどで代替する

どうしても食べない場合は、サプリメントなどで代替するという選択肢もあります。食事で不足しがちな栄養素を補えます。ただし、あくまでも補助的な役割で食事の代わりにはならないので注意が必要です。

適切な効果を得るためには、お子様の年齢や体重に合ったサプリメントを選ぶことも大切です。

 

感覚過敏の症状は運動によって改善できる

偏食の原因は感覚過敏が原因であることをお伝えしましたが、そもそも感覚過敏を引き起こす原因は、原始反射であるモロー反射の残存が考えられています。通常、モロー反射は生後数ヶ月で自然に消失しますが、発達障がいの子どもは原始反射が残っていることが多いのです。

原始反射は運動によって調えられるので、お子様が偏食で悩まれている方は気軽にご相談ください。

 

まとめ

子どもの偏食を改善するには、それぞれの子どもの特性を理解することが大切です。子どものニーズに合わせた対応を心がけ、自信を持って成長できる環境を作ってあげてください。医師や専門家と連携しながら最適なサポート策を見つけましょう。

LUMOでは、原始反射の理論などを用いて脳を鍛えることで運動療育を促進しています。

原始反射は、生まれつき備わっている反射であり、刺激に応じて自動的に生じる反応です。この原始反射を調整することは、カラダの発達や運動機能の向上に役立ちますが、同時に脳を鍛えることにもつながります。

 

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