COLUMNコラム

小児期崩壊性障がいとは?レット障がいとの違いについても

運動療育がもたらす効果

「小児期崩壊性障がいとは?」

「レット障がいとの違いは?」

今回はこういった悩みや疑問を解決していきます。本記事では以下の内容がわかります。

  • 小児期崩壊性障がいの特徴や原因
  • レット障がいとの違い

小児期崩壊性障がいは、成長に伴って獲得した言語・対人行動・運動機能・排便機能などがある時期を境に退行していく疾患をいいます。似たような症状のあるレット障がいとの違いについても紹介するので、参考にしていただけたら幸いです。

 

小児期崩壊性障がいについて

小児期崩壊性障がいについて以下の内容を解説します。

  • 小児期崩壊性障がいとは?
  • 小児期崩壊性障がいの原因

小児期崩壊性障がいとは?

小児期崩壊性障がいは、精神発達の退行が見られる状態をいいます。生後2年以上、年齢に応じた発達が進んだ後に現れることが多いとされています。言語理解や表現、非言語的なコミュニケーション、人間関係、遊び、適応行動など、さまざまな領域で著しい退行が見られるのが特徴です。

特徴的な症状のひとつは、言葉が消失する「有意味語消失」です。これは以前に身につけた言葉が突然失われる状態を指します。また、執着心が強まったり、常同行動が見られることもあるでしょう。

精神発達の退行症状は半年以内には収束する傾向にありますが、自閉的な特徴はそのまま残ることもあるといわれています。つまり退行が一時的であっても、自閉症の特徴が持続する場合があります。

(参考:ハートクリニック

小児期崩壊性障がいの原因

現在この小児期崩壊性障がいの原因は明らかになっておらず、さまざまな要因が関与しているといわれています。それに伴い明確な改善法も確立されていないのが現状であり、早期発見・早期対応が重要です。

 

小児期崩壊性障がいとレット障がいの違い

ここでは、小児期崩壊性障がいと似たような症状が見られるレット障がいとの違いについて紹介します。

  • レット障がいとは?
  • レット障がいの改善法
  • 小児期崩壊性障がいとレット障がいの主な違い

レット障がいの症状

レット障がいは、乳児期早期に発症する神経発達障がいであり、女児に見られることが多いといわれています。特定の症状が年齢に応じて現れる特徴があり、主な症状には以下のものがあげられます。

  • 睡眠の異常
  • 筋肉の緊張異常
  • 姿勢や運動の問題
  • ジストニア(無意識の筋肉の収縮)
  • 側弯症
  • 情動の異常
  • 知的障がい

乳児期から、日中の睡眠時間が長くなったり、外部の刺激に対する反応が鈍くなったりすることがあります。運動発達も遅れる傾向があり、寝返りや独歩を獲得するのが遅くなったり、一部の人では生涯にわたって歩けない場合もあるといわれています。

乳児期後半には、それまで獲得した手の機能が失われ、特異な手の常同運動が現れることが特徴です。また、発症早期の情動の異常は自閉症と似ており、乳児期後半から知的障がいが明確に現れ、重度の知的障がいを示すことが多く見られます。

原因はまだ完全には解明されていませんが、一般的には遺伝的要因と関連していると考えられています。

(参考:つのだ小児科クリニック

レット障がいの改善法

レット障がいの根本的な改善法はまだ確立されておらず、現時点では対症療法が主な改善法といわれています。重要な症状である運動や姿勢の異常に対しては、理学療法がおこなわれます。適切な運動指導や姿勢の補正がされ、移動機能の向上のサポートが目的といえるでしょう。

また、手の常同運動に対しても病態に応じた上肢機能の指導がされ、これは手の運動をより制御しやすくなるようにサポートするものです。

情緒面の問題や知的障がいに対しては、さまざまな工夫や療育が重要な役割を果たします。個々に合わせたアプローチや支援がおこなわれ、情緒や知的能力の向上を促すことが目的とされています。

レット障がいの改善は個別の状態やニーズに基づいたケアが重要といわれています。症状の管理、機能の改善、日常生活のサポートを通じて、生活の質を向上させることを目指しています。

小児期崩壊性障がいとレット障がいの主な違い

小児期崩壊性障がいとレット障がいの主な違いは、発症時期と症状です。小児期崩壊性障がいは乳児期早期に発症し、言語や対人関係など多くの領域で退行が起こることが特徴といわれています。

レット障がいは生後2年以上の発達後に手の常同運動や知的障がいが現れます。また、小児期崩壊性障がいでは知的障がいが重度で、睡眠や筋緊張の異常なども見られこともあるでしょう。一方、レット障がいでは手の常同運動や異常呼吸が特徴といわれています。

 

まとめ:小児期崩壊性障がいは精神発達の退行が見られる

小児期崩壊性障がいは、成長に伴って獲得した言語・対人行動・運動機能・排便機能などがある時期を境に退行していく疾患をいいます。

似たような症状のあるレット障がいとの違いは、主に発症時期と症状が異なるといわれています。どちらも早期発見・早期対応が重要になるでしょう。

子どものニーズに合わせた対応を心がけ、自信を持って成長できる環境を作ってあげてください。医師や専門家と連携しながら最適なサポート策を見つけましょう。

LUMOでは、原始反射の理論などを用いて脳を鍛えることで運動療育を促進しています。

原始反射は、生まれつき備わっている反射であり、刺激に応じて自動的に生じる反応です。この原始反射を調整することは、カラダの発達や運動機能の向上に役立ちますが、同時に脳を鍛えることにもつながります。

 

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