COLUMNコラム
子どものテンションが上がりすぎる障がいについて
子どものテンションが上がりすぎる障がいとは、過剰活発性障がい(Attention Deficit Hyperactivity Disorder: ADHD)とも呼ばれ、注意欠陥・多動性障がい(Attention Deficit Disorder with Hyperactivity: ADDH)としても知られています。
この障がいは、子どもの神経発達障がいの一つであり、過剰な活動量、衝動性、注意欠陥が特徴的な症状として現れます。
過剰活発性障がいは、子ども期に最もよく診断される神経発達障がいの一つであり、男児よりも女児に発症しやすい傾向があります。
また、この障がいは子ども期に発症することが多いため、早期発見と治療が重要です。
子どものテンションが上がりすぎる障がいとは
子どもは元気で活発な性格が多く、遊びや学習などでテンションが上がりすぎることはよくあることです。
しかし、中にはテンションが極端に上がりすぎて、周囲が対処できなくなってしまう子どももいます。
この障がいには、注意欠陥型、過多動型、混合型があります。
- 注意欠陥型
注意力不足が特徴的で、物事に集中することが難しく、すぐに飽きてしまいます。
- 過多動型
運動量が過剰で、落ち着きがなく、周りの人をうるさくしたり、場所を移動することが多く、行動が衝動的であることが特徴です。
- 混合型
注意欠陥と過多動性の両方が現れることがあります。
過剰活発性障がいは、子ども期に限定された症状ではなく、成人期にも継続することがあります。
成人期に発症する場合、症状は落ち着き、衝動性、自己統制の欠如、または社交的行動の問題として現れることがあります。
本記事では、過剰活発性障がいについて詳しく解説します。
過剰活発性障がいとは
過剰活発性障がいは、活動量や衝動性、注意欠陥が特に顕著に表れる、神経発達障がいの一つです。
症状は、極端に活動的で、じっとしていられない、思い通りに物事をコントロールできない、興味が切り替わりやすい、短い集中力しか持続しない、などが挙げられます。
また、過剰活発性障がいは、注意欠陥多動性障がい(ADHD)とも関連があるとされています。
症状と特徴
過剰活発性障がいの症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- 過剰な活動量
極端に活動的で、じっとしていられないことが多い。
- 衝動的な行動
思いつきで行動を起こすことが多く、他人の意見や思いやりを考えずに行動することがある。
- 注意欠陥
思い通りに物事をコントロールできず、自分がやりたいことに没頭してしまうことが多い。
- 短い集中力
短い時間しか集中できないため、継続的な作業が苦手な場合がある。
- 非協力的な態度
周囲から指示されたことに従わず、反抗的な態度をとることがある。
- 睡眠障がい
過剰な興奮が続いているため、就寝時にもなかなか落ち着かないことがある。
原因
過剰活発性障がいの原因は明確には分かっていませんが、脳の神経伝達物質のバランスや遺伝的な要因が関与しているとされています。
特に、原始反射の統合が遅れる場合や、発達障がいなどがある場合には、原始反射が残存してしまうことがあり、適切な治療や介入が必要とされる場合があります。
原始反射とは、生まれつき持っている反射で、生命を維持するために必要な反射行動を支配する神経系の基本的な反応パターンのことを指します。
これらの反射は、胎児期から生後数か月の間に自然に発生し、生物学的にプログラムされた反応であり、成長とともに調えられて出現しなくなる場合があります。
また、出生時の低体重や早産、母親の喫煙や飲酒、ストレスなども原因の一つとされています。
診断と治療
過剰活発性障がいは、神経発達の過程で起こる問題であり、自己管理が困難であるため、早期発見と治療が必要です。
診断は、専門家による診察やアセスメントにより行われます。
治療方法には、以下のようなものがあります。
- 薬物療法
ADHDの場合、中枢神経刺激薬が効果的な場合があります。
- 行動療法
家族や保護者が子どもに対して、規則正しい生活習慣をつくることや、リラックスする方法を教えることが有効です。
- 認知療法
問題行動に対する思考パターンを改善することによって、症状を改善することができます。
- 運動療育
子どもの運動療育には、身体的な発達促進や心理的な発達促進、社交性の向上、健康習慣の形成などのメリットがあります。
運動療育は、グループで行うことが多く、チームプレイやコミュニケーション能力の向上につながります。
また、運動を通じて友情を深めたり、相手を思いやるココロを育むことができます。
まとめ
過剰活発性障がいは、神経発達障がいの一つであり、過剰な活動量や衝動性、注意欠陥などが特徴的な症状として現れます。
適切な治療を受けることで、日常生活や学習などにおいて、過剰なテンションをコントロールすることができるようになります。
家族や保護者が理解を示し、専門家と連携して取り組むことが大切です。
子どものテンションが上がりすぎる障がいの疑いが見られたら、運動療育とはなにか、実際に体験することをオススメします。
LUMOでは無料体験を実施しているので、迷ったらまずは気軽に問い合わせてみましょう。