コラム
すぐカッとなるのは発達障がいが原因？対処法を解説
子どもがすぐカッとなる場面に戸惑ったことがあるママやパパも多いでしょう。特に発達障がいの子どもは、感情のコントロールが難しい特性から、ささいな出来事にも強く反応してしまうことがあります。
本記事では、すぐカッとなる子どもに発達障がいが関係しているケースを解説し、どのように対応すればよいかを具体的に紹介します。
すぐカッとなるのは発達障がいの可能性もある
子どもがすぐにカッとなる場合、発達障がいが考えられます。特にADHD（注意欠如・多動症）やASD（自閉スペクトラム症）の子どもには、感情のコントロールが苦手な傾向が見られます。
発達障がいの子どもは刺激に敏感であることや、自分の思い通りにいかない場面に強いストレスを感じやすいことが多いのです。また、言葉による自己表現や気持ちの整理が難しいため気持ちを抱え込んでしまい、限界を超えたときに突然怒りとして現れることがあります。
例えば、ASDの子どもは予定変更が苦手で、急なスケジュール変更に大きく動揺することも少なくありません。ADHDの子どもであれば衝動性が強いため、我慢する前に感情が先に表に出ることがあります。こうした特性が重なると、日常の小さな変化や刺激に過剰に反応しやすくなり、結果として怒りの表出につながるのです。
発達障がいの子どもがカッとなったときの対処法
発達障がいの子どもが怒りやすいときは、感情のコントロールが難しい状態です。その場で叱るのではなく気持ちが落ち着くのを待ち、適切に対応することが大切です。ここでは、怒りに対処するための具体的な方法を紹介します。
まずは怒りを落ち着かせる時間をつくる
子どもが怒っているときは、言葉での説得よりも、まず落ち着く時間を与えることが大切です。感情が高ぶった状態では、話しかけても伝わらず逆効果になることがあります。
例えば、「落ち着いたら話そうね」と声をかけて、静かな場所で少し離れて見守るだけでも子どもは安心して気持ちを整理しやすくなります。怒りのピークを過ぎるまで、そばにいて静かに待つ対応が効果的です。
安全な場所へ誘導する
怒りが爆発したときは、今いる場所が刺激になっている可能性があるため、落ち着ける場所へ移すことが効果的です。周囲の音や人の目が怒りをさらに強めてしまうことがあります。
例えば、公園や静かな空間に移動して、「ここで少し休もうか」と促すと、気持ちを切り替えやすくなります。ママやパパが落ち着いて誘導すると、子どもも安心しやすくなります。
子どもの言葉にならない気持ちを代弁する
子どもが怒っているときは、自分の気持ちをうまく言葉にできず行動で表現していることがあります。そのため、大人が代わりに気持ちを言葉にしてあげることが必要です。
例えば、「思った通りにいかなくて悔しかったんだね」と伝えると、子どもは自分の感情を理解しやすくなります。代弁すると子どもは「わかってもらえた」と感じ、落ち着きを取り戻しやすくなります。
怒った理由を一緒に探って整理する
怒りの感情を落ち着かせたあと、なぜ怒ったのかを一緒に整理しましょう。発達障がいの子どもは、自分の感情の原因をうまく把握できないことが多いためです。
「何が嫌だった？」と聞いて一緒に振り返ると、次に同じことが起きたときの対処にもつながります。本人が自分の感情を整理できるよう、丁寧にサポートしましょう。
言動に対するルールを明確に伝える
暴言や暴力が出た場合は、その行動がいけないことだと伝える必要があります。暴言や暴力許してしまうと、行動の境界がわからなくなるからです。「たたくのは絶対だめ。それは人を傷つけるよ」と短くはっきり伝えることで、子どももルールを理解しやすくなります。
感情的に叱るのではなく、冷静に伝えることがポイントです。
まとめ
すぐカッとなる子どもに発達障がいの特性が影響している場合は、感情の背景を理解し、落ち着ける環境と関わり方を整えることが大切です。無理に言葉で諭すのではなく、まずは怒りの感情が落ち着く時間をつくり、気持ちを代弁したり、一緒に振り返ったりする対応が効果的です。
また、暴力や暴言といった行動には、明確にルールを伝える姿勢も欠かせません。怒りの裏にある気持ちを理解しながら支えることで、子どもは少しずつ自分の感情を扱う力を育んでいけます。
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