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ADHDの子どもが手先が不器用な理由は?克服方法を紹介

運動療育がもたらす効果

ADHDの子どもが手先の不器用さで悩むことは少なくありません。不注意や発達性協調運動障がい(DCD)の併発がその理由となることがあります。しかし、適切なトレーニングや支援を受けることで、状況を改善する可能性が高まります。

本記事では、ADHDの子どもが手先が不器用な理由とその克服方法を詳しく紹介します。

 

ADHDの子どもが手先が不器用な2つの理由

 

ADHDの子どもが手先の不器用さを感じる理由には、不注意や集中力の欠如、そして発達性協調運動障がい(DCD)の併発が挙げられます。それぞれについて詳しく解説します。

不注意や集中力の欠如

ADHDの主な特性の一つに、不注意や集中力の欠如があります。手先を使う細かな作業に集中し続けることが難しく、動作がぎこちなくなるのです。

例えば、靴紐を結ぶときに、途中で靴の汚れに気を取られることがあります。その結果、紐を結ぶという作業に集中できず、何度もやり直す必要が生じます。このような状況では、結果として手先が不器用に見えることが多いのです。

また、集中して作業に取り組めば可能な動作でも、注意がそれやすい特性によりスムーズに進められない場合があります。

 

発達性協調運動障がい(DCD)の併発

ADHDの子どもの中には、発達性協調運動障がい(DCD)を併発しているケースが少なくありません。研究によると、ADHDの子どもの約半数がDCDも併発しているとされています。

DCDは微細運動や協調運動が苦手で手指の動作に不具合が生じ、箸を使う、字を書くといった細かな動作が難しくなります。結果として、手先が不器用だと感じる場面が増えてしまうのです。

DCDが併発している場合、脳が感覚と運動をうまく統合できず、スムーズな動作ができません。本人は努力しているにもかかわらず、周囲から不器用に見えてしまいます。

 

手先が不器用=ADHDではない

 

手先の不器用さを理由にすぐにADHDを疑う必要はありません。子どもの成長過程を理解することが大切です。以下で詳しく見ていきましょう。

手先が器用になるまでの成長過程

子どもが手先を器用に使えるようになるまでには段階的な成長があります。3歳ごろにはクレヨンで丸を描けるようになり、7歳になると筆記具を指先で操作できるようになります。このような微細運動能力の発達は個人差があるため、他の子どもと比較して焦る必要はありません。

一方で、年齢を重ねても微細運動能力が向上しない場合には注意が必要です。その場合、発達性協調運動障がい(DCD)などの可能性も考えられます。

 

不器用さを気にかけるべきケース

不器用さが目立ち、年齢を重ねても改善が見られない場合は、発達の専門家に相談することを検討しましょう。例えば、服のボタンを留めるのに時間がかかりすぎる、箸を使った食事が難しいといった状況では、発達性協調運動障がい(DCD)の可能性があります。

DCDは、感覚と運動をスムーズに連携させる脳の働きが弱いことから生じる障がいで、本人が努力しても改善が難しい場合があります。こうした場合、専門家の診断と早期支援を受けることで、適切な対策やトレーニング方法を見つけられます。

 

手先の不器用さの克服方法

 

ここでは、手先の不器用さの克服方法を2つ紹介します。

手指を使う遊びを取り入れる

幼児期には、手指を使う遊びを日常生活に積極的に取り入れることが重要です。積み木を積んだり、粘土で自由な形を作ったりする活動が挙げられます。また、簡単な折り紙やビーズを紐に通す作業もおすすめです。

これらの遊びを通じて、指先の動きを鍛えながら、集中力や創造性も伸ばすことができます。親子で一緒に取り組むと、子どものやる気を引き出しやすくなります。

子どもが挑戦した作業に対しては、たくさん褒めるようにしましょう。達成感を味わうことで意欲が高まり、繰り返し挑戦する気持ちを育むことができます。

運動療育をおこなう

発達障がいの診断を受けている場合には、運動療育が有効です。運動療育では、身体を動かしながら手指や全身の運動機能を高めることを目指します。例えば、バランスボールに乗って体幹を鍛えたり、小さなボールを指で掴んで投げる練習をしたりするなど、日常生活にも活かせる動作を取り入れています。

このような活動は楽しみながらおこなえるため、子どもたちにとって負担が少なく、継続しやすいのが特徴です。また、運動を通じて自己肯定感を育むことにもつながります。遊び感覚で取り組むため、無理なく続けられます。

LUMOでは、子ども一人ひとりの特性や成長段階を細かく見極め、それぞれに適した個別プログラムを提供しています。体験レッスンも受け付けていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

まとめ

 

ADHDの子どもが手先の不器用さに悩む背景には、不注意や発達性協調運動障がい(DCD)が関係している場合があります。しかし、子どもの成長段階を理解し、適切なサポートをおこなうことで、改善を目指すことが可能です。

手指を使う遊びや運動療育などの方法を取り入れることで子どもは少しずつ自信をつけ、できることが増えていきます。必要に応じて専門家の助けを借りながら、子ども一人ひとりに合ったアプローチを見つけましょう。

LUMOでは、原始反射の理論などを用いて脳を鍛えることで運動療育を促進しています。原始反射は、生まれつき備わっている反射であり、刺激に応じて自動的に生じる反応です。この原始反射を調整することは、カラダの発達や運動機能の向上に役立ちますが、同時に脳を鍛えることにもつながります。

 

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