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ADHDの子どもがダンスを苦手とする理由は?克服方法を紹介

運動療育がもたらす効果

ADHDの子どもは、ダンスが苦手と感じることが多くあります。しかし、その理由は運動神経の問題だけではなく、特性やボディイメージの未発達に関連しています。

本記事では、ADHDの子どもがダンスを苦手とする具体的な理由を解説し、克服に向けた方法を詳しく紹介します。

 

ADHDの子どもがダンスを苦手とする2つの理由

 

adhdの子どもがダンスが苦手な2つの理由を以下で詳しく解説します。

特性によるもの

ADHDの子どもは、注意力の分散や衝動的な行動が原因でダンスのような複雑な動きを苦手と感じる場合があります。例えば、振り付けを覚える際に途中で気が散ったり、順番を間違えたりすることが多いのです。

特に、発達性協調運動障がい(DCD)を併せ持つケースでは、バランス感覚やリズム感の不足が動きの正確さに影響します。ジャンプやスキップのような複数の動きを連続しておこなうステップは、脳の情報処理能力に負担をかけ、うまくできないことがあります。

また、集団の中で踊る場合、自分の立ち位置や他の子どもとの動きのタイミングを合わせる必要がありますが、ADHDの子どもにとってはこれが特に難しく、結果として全体の流れについていけないと感じることもあります。

 

ボディイメージが苦手

ADHDや発達障がいの子どもは、自分のカラダの位置や動きを把握する能力が未発達なことがあります。これにより、振り付けを覚えたつもりでも、手足の動かし方がわからなくなり、ぎこちない動きになることがあるのです。

例えば、ダンスの中で「右手を上げて左足を踏み出す」といった動作を要求されても、どの方向に手足を動かすべきか理解できません。このようなボディイメージの未熟さは、ダンスだけでなく、階段の昇降やボール遊びなど、日常生活の動作にも影響を与える可能性があります。

 

ADHDの子どもが苦手なダンスはどのように克服する?

ADHDの子どもがダンスの苦手を克服する方法を3つ紹介します。

ステップを分ける

ダンスの複雑な動きは、いくつかの簡単なステップに分けて練習すると効果的です。例えば、「まず右足を一歩踏み出す」「次に右手を上げる」といったように、1つの動作を細かく分解します。

それぞれのステップを繰り返し練習することで、少しずつ成功体験を積むことができます。特に、短いリズムに合わせて繰り返すことで、動作が身体に馴染みやすくなるのです。

また、ステップを分けた練習に加え、具体的な指示を視覚的に伝える工夫も重要です。足の動きの範囲を示すために床に色テープを貼る、手の動きをイラストで示すなど、視覚的な補助を使うことで、子どもが動きをイメージしやすくなります。

 

練習を繰り返す

一度で上手に踊れるようになることを期待せず、繰り返し練習をおこなうことでスキルを向上させます。例えば、「ケンケンパ」のような単純なリズム練習を取り入れることで、リズム感や足の運び方を自然に身につけることが可能です。

さらに、ママやパパ、指導者が一緒に踊ることで、子どもが動きを真似しやすくなり、練習が楽しいと感じられるようになります。反復練習では同じ動きを何度もおこなうのではなく、リズムやテンポを変化させることも効果的です。音楽のスピードを速めたり遅めたりしながら練習することで、柔軟なリズム感が養われます。

 

楽しいと感じてもらう

ダンスを楽しむことが苦手意識を克服する第一歩です。好きな音楽に合わせて踊る、カラフルな衣装を着る、仲の良い友達と一緒に練習するといった工夫を取り入れると、子どもの興味が引き出されます。また、子どもが好きなキャラクターの曲を使って練習すると、その曲に親しみを感じ、ダンスに対するポジティブな感情が芽生えるでしょう。

指導者が子どもを褒めることで、自己肯定感を高めることも重要です。例えば、「今の動き、とても上手だったね」と具体的なポイントを挙げて褒めると、子どもは達成感を感じ、さらに挑戦する意欲を持つようになります。

 

まとめ

 

ADHDの子どもがダンスを苦手と感じる理由は、特性やボディイメージの未熟さが関係しています。ステップを分けて練習する、繰り返し練習をおこなう、楽しいと感じられる環境を作るなどの工夫をすることで、少しずつ苦手意識を克服することが可能です。ママやパパ、指導者が子どもの特性を理解しながら、ダンスによる楽しい時間を作っていきましょう。

LUMOでは、原始反射の理論などを用いて脳を鍛えることで運動療育を促進しています。原始反射は、生まれつき備わっている反射であり、刺激に応じて自動的に生じる反応です。この原始反射を調整することは、カラダの発達や運動機能の向上に役立ちますが、同時に脳を鍛えることにもつながります。

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