COLUMNコラム

人形遊びが発達障がいにもたらす効果とは

運動療育がもたらす効果

人形遊びは、子どもの発達にさまざまな効果をもたらします。言語発達や共感力、社会性の向上に加え、自己認識や他者認識能力の向上も期待できるのです。

本記事では、人形遊びが発達障がいの子どもたちにどのような効果があるのかを詳しく解説します。

 

人形遊びが発達障がいにもたらす効果

 

人形遊びは、子どもの成長に欠かせない遊びの一つです。特に発達障がいを抱える子どもたちにとって、人形遊びは言語発達や社会性の向上に大きな効果が期待できると言われています。ここでは、具体的な研究結果を交えながら、人形遊びがもたらす3つの効果について見ていきましょう。

 

言語発達の促進

人形遊びは、子どもの言語発達を促進する効果があります。母子による人形遊びとパズル遊びを比較した実験では、人形遊びの方が気持ちを表す発話が多く見られ、言葉をかける回数も多かったそうです。さらに子どもが自発的に言葉を発する様子も報告されています。

加えてママと一緒に人形で遊んだ子どもは、長い文の質問も理解できているという結果も出ています。人形遊びを通じて人間関係の理解が深まることで、言語発達が進むのだと考えられます。

 

共感力や社会性の向上

人形遊びは、子どもの共感力や社会性の向上にも効果があると言われています。人形遊びとタブレットゲームを比較した研究では、人形遊びの方が社会性を向上させる可能性が高いと指摘されているのです。また子どもは、人形が考えていることを共有しようとする傾向にあることもわかっています。

さらに興味深いのは、人形遊びをたくさんしている子どもの脳では、他者への思いやりを示す活動が強く見られたという点です。つまり人形遊びを通して共感力や協調性、社会性が養われると期待できるのです。

 

自己認識・他者認識能力の向上

人形遊びは、自己認識や他者認識の能力も高めてくれます。日本の着せ替え人形を使った調査によると、ママの人形を持っている子どもほど、自分や他者のことを客観的に理解できる割合が高い傾向にあったそうです。

また赤ちゃんの人形を使った実験でも、子どもが自分の心の動きと他者の心の動きの違いを認識していることがわかりました。人形遊びを通して、自分や他者を認識する力が養われると考えられています。

 

発達障がいの子どもにおすすめの遊び

 

発達障がいの子どもたちにとって、遊びを通した療育は大切な取り組みの一つです。ここでは、発達障がいの子どもたちにおすすめの4つの遊びを紹介します。それぞれの遊びがもたらす効果についても詳しく見ていきましょう。

 

運動

運動を療育の遊びに取り入れることで、子どもの身体機能を高められます。発達障がいの子どもの中には、一般的な運動が難しい場合もあるでしょう。そのようなときは、激しい動きや運動神経を必要とする遊びは控えめにし、簡単なエクササイズを遊びに取り入れるのがおすすめです。

身体機能が向上すれば、日常生活にも良い影響が表れるはずです。子どもの状況に合わせて、無理のない範囲で運動を遊びに取り入れてみてください。

 

音楽

音楽を使った遊びは、子どものリズム感を養う効果が期待できます。療育としてもさまざまな音楽遊びが取り入れられており、どれも効果的だと言われています。例えば音楽に合わせて体を動かしたり、手拍子を打ったりするのもおすすめの遊びです。太鼓やタンバリンなどの簡単な楽器を使ってみるのも良いでしょう。

リズム感を養うことは、運動神経の発達にもつながります。リズムを取ることが難しい子どもの場合は、まずは音楽に親しむことから始めてみてください。音楽に触れる機会を増やすことで、表現力や豊かな感受性も身につけられるはずです。

 

集団ゲーム

集団ゲームは、子どもの社会性を育むうえで欠かせない遊びです。1人や2人でできるゲームも多々ありますが、療育としては特に集団でおこなうゲームがおすすめです。集団ゲームを通して、集団生活に必要な社会性を身につけられるからです。

集団ゲームではルールを理解し、周りと協力したり、相手の様子を見ながら行動したりする力が求められます。これらの力は、社会に出てからも役立つ場面が多いでしょう。遊びの中でこうした力を養うことで、療育の効果をさらに高められると期待できます。

 

図画工作

図画工作は、子どもの表現力を磨く遊びとして知られています。小さい子どもや障がいがある子どもでも取り組みやすいことから、療育の現場でもよく取り入れられている遊びです。図画工作の魅力は、勝ち負けや優劣がないところにあります。一人一人の個性を存分に表現できるため、言葉では伝えきれないことも、絵や工作を通して表現できるかもしれません。

自分の頭の中にあるイメージや伝えたいことを、言葉以外の手段で表現する経験は、表現力を豊かにしてくれるはずです。ここで身につけた表現力は、コミュニケーションの場面でも活かせるでしょう。

 

まとめ

 

人形遊びは、発達障がいの子どもたちの成長に欠かせない遊びの一つです。言語発達や共感力、社会性の向上だけでなく、自己認識や他者認識の能力も高めてくれます。また運動や音楽、集団ゲーム、図画工作といったさまざまな遊びを療育に取り入れることで、子どもたちの可能性を最大限に引き出せるでしょう。

LUMOでは、原始反射の理論などを用いて脳を鍛えることで運動療育を促進しています。原始反射は、生まれつき備わっている反射であり、刺激に応じて自動的に生じる反応です。この原始反射を調整することは、カラダの発達や運動機能の向上に役立ちますが、同時に脳を鍛えることにもつながります。

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