COLUMNコラム
極度の怖がりの子どもの発達障がいの可能性について解説
極度の怖がりな子どもの中には、発達障がいが背景にある場合があります。発達障がい子どもは不安やストレスを感じやすい傾向にあり、脳内物質「セロトニン」の不足が関わっていると考えられています。
本記事では、セロトニンと発達障がいの関係性や、セロトニン不足への対策について解説します。
極度の怖がりの子どもの発達障がいの可能性について
発達障がいの子どもは、障がい特性ゆえに日常的に強い不安やストレスにさらされやすいことが知られています。その一因として、脳内の神経伝達物質「セロトニン」の不足が指摘されているのです。
セロトニンは精神の安定に重要な役割を果たしており、その量が少ないと情緒が不安定になりがちです。実際、発達障がいの特性がある場合、このセロトニンが不足しやすいことが研究により明らかになっています。
セロトニンとは?
セロトニンは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれる脳内物質の一つです。私たちのココロの安定や、感情のコントロール、自律神経の調整などに深く関与しています。セロトニンの量が適切であれば、リラックスした気分を保ちやすくなります。
反対に不足すると、不安やストレスを感じやすくなり、怒りっぽくなったり、眠れなくなったりするなどの症状が現れることがあるのです。
セロトニンが不足する原因
発達障がいの子どもは、特性による困難さから日々大きなストレスにさらされている可能性があります。例えば急な予定変更に対応できなかったり、感覚過敏で特定の音や光に過剰に反応したりすることで、強い不安を感じてしまうのです。
また障がい特性ゆえに生活リズムが乱れやすいことも、セロトニンの減少につながると考えられています。このように、発達障がいの子どもはさまざまな要因からセロトニン不足に陥りやすい状況にあるのです。
セロトニンを増やす方法
セロトニン不足の改善には、生活習慣の見直しと、バランスの取れた食事が効果的と言われています。食事と生活の両面からアプローチすることで、セロトニンの量を増やし、不安やストレスを和らげられます。以下で詳しく見ていきましょう。
食事
セロトニンの材料となるトリプトファンや、その合成を助けるビタミンB6を多く含む食品を意識的に摂取することが大切です。例えば大豆製品、卵、赤身の肉、ナッツ類などがおすすめです。
バランスよく栄養を取ることで、脳内のセロトニン量を増やすことができます。ただし感覚過敏などで食べられない食品がある場合は、無理強いせず、サプリメントで補うのも一つの方法です。
生活習慣
朝日を浴びることは、セロトニンの分泌を促す効果があると言われています。起床後に外出して太陽の光を十分に浴びるようにしましょう。またウォーキングやジョギングなど、リズミカルな運動を日課に取り入れるのも良いでしょう。
適度な運動は、ストレス解消だけでなく、セロトニンの増加にも役立ちます。ただしあくまでも無理のない範囲で行うことが大切です。
まとめ
極度に怖がりな子どもの中には、発達障がいが背景にある場合があります。その場合、セロトニンの不足が不安やストレスの原因になっている可能性が高いのです。食事の工夫や生活習慣の改善によって脳内セロトニンを増やすことが、怖がりの解消につながるかもしれません。
LUMOでは、原始反射の理論などを用いて脳を鍛えることで運動療育を促進しています。原始反射は、生まれつき備わっている反射であり、刺激に応じて自動的に生じる反応です。この原始反射を調整することは、カラダの発達や運動機能の向上に役立ちますが、同時に脳を鍛えることにもつながります。