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ADD(注意欠陥障がい)とは?チェックリストや治療方法を紹介

運動療育がもたらす効果

ADD(注意欠陥障がい)は、以前は独立した診断名でしたが、現在ではADHD(注意欠如・多動性障がい)の一部として扱われています。ADDとADHDは似ている点も多いですが、大きな違いもあります。

本記事では、ADDとADHDの違いやADDの特徴、診断のためのチェックリスト、治療方法などを詳しく解説します。

 

ADD(注意欠陥障がい)とは

 

ADDは、現在の診断基準では「ADHD(注意欠如・多動性障がい)」の一部に含まれており、その中でも特に「不注意優勢型」に分類されます。つまり、現在ではADDという診断名は使用されておらず、ADHDと診断されます。

ADDとADHDの主な違いは、「多動性」の有無です。多動性とは、じっとしているのが苦手で、常にカラダを動かしたくなる傾向を指します。ADHDでは、この多動性が重視されるようになったため、診断名が変更されました。

しかしADDとADHDには共通点も多くあります。ADHDは以下の3つのタイプに分けられますが、ADDに近いのは「不注意優勢型」です。

不注意優勢型
・多動性-衝動性優勢型
・混合型

 

本記事で紹介する特性や診断基準は、主に不注意優勢型ADHDに関するものです。

 

注意欠陥多動性障がい(ADHD)のチェック方法は?診断方法や接し方を紹介

ADD(注意欠陥障がい)チェックリスト

不注意の特性としては、以下のような傾向が挙げられます。

・細部への注意力が欠如し、ケアレスミスが多い
・持ち物を頻繁になくしてしまう
・周囲の刺激に気が散りやすく、集中力が続かない
・整理整頓や段取りを立てるのが苦手
・物事に飽きやすく、注意力の持続が難しい

一方、衝動性の特性としては、次のような傾向があります。

・考えるよりも先に行動してしまうことが多い
・順番を待つことや我慢することが苦手
・会話の途中で口をはさんだり、人の話を遮ったりする
・些細なことでイライラしたり、怒りっぽくなったりする
・長時間じっと座っていることが難しい

これらの特性は、ADHDの子どもが意図的にしているわけではありません。しかし周囲から理解されないと、子どもの自尊心が傷つき、二次障がいにつながることもあります。そのため不注意や衝動性の特性がみられる場合は、子どもの自己肯定感を尊重しながら、適切な対応を心がける必要があります。

 

ADD(注意欠陥障がい)の治療方法

ADDを含むADHDの治療では、「行動療法」と「薬物療法」が中心となります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

行動療法

行動療法では、ADHDの症状に影響されにくい環境を整え、苦手な部分をサポートすることを目指します。例えば集中力が続かない子どもには、視覚的な刺激を減らすために、教室の一番前の席に座らせたり、自宅学習の際にカーテンを閉めたりするのも一つの方法です。

また物をなくしやすい子どもにはスマートタグを使用したり、スケジュール管理が苦手な子どもにはアプリを活用したりと、それぞれの特性に合わせた環境調整をおこないます。

 

薬物療法

薬物療法は、医師の処方により薬を服用することで、ADHDの症状を和らげることを目的とします。日本では、コンサータ、インチュニブ、アトモキセチン、メチルフェニデート、グアンファシン(小児のみ)などの薬が承認されています。

ただしこれらの薬は医師の管理下で使用する必要があり、服用方法にも注意が必要です。必ず医師と相談しながら、薬物療法を進めるようにしましょう

 

ADD(注意欠陥障がい)の支援機関

 

ADDを含むADHDのある子どもや家族を支援する機関として、以下のようなものがあります。

・発達障がい者支援センター
・児童発達支援事業所

発達障がい者支援センターでは、子どもから大人までを対象に、相談支援や発達支援をおこなっています。幼稚園や学校生活での困りごとの相談に応じたり、必要に応じて他の支援機関を紹介したりします。また個々の特性に合わせた支援計画の作成などもおこないます。

児童発達支援センターは、療育の必要がある子どもに対して、日常生活や集団生活への適応訓練をおこなう通所型の施設です。福祉型と医療型があり、ADHDの子どもは主に福祉型を利用します。児童発達支援事業所も児童発達支援センターと同様の支援をおこなう通所施設です。

LUMOでは、発達に課題のあるお子様一人ひとりの特性に合わせて、運動を通じた支援をおこなっています。カラダを動かすことで感覚統合やストレス発散、自己肯定感の向上などを目指します。ADDやADHDのお子様の支援に関して、ご相談やご質問がある方はぜひLUMOまでお問い合わせください。

 

まとめ

 

ADDは、現在ではADHDの一部として扱われており、「不注意優勢型」に分類されます。ADDとADHDの主な違いは「多動性」の有無ですが、不注意や衝動性の特性は共通しています。

ADDの特性がみられる場合は、本人の自尊心を傷つけないよう配慮しながら、行動療法や薬物療法、適切な環境調整が大切です。また発達障がい者支援センターや児童発達支援センター、児童発達支援事業所など、専門的な支援を受けられる機関もあります。

お子様の発達に不安を感じたら、まずは専門家に相談してみることをおすすめします。LUMOでは、原始反射の理論などを用いて脳を鍛えることで運動療育を促進しています。原始反射は、生まれつき備わっている反射であり、刺激に応じて自動的に生じる反応です。この原始反射を調整することは、カラダの発達や運動機能の向上に役立ちますが、同時に脳を鍛えることにもつながります。

 

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