COLUMNコラム

服を着たがらない発達障がい(アスペルガー症候群)の子どもの対応を紹介

運動療育がもたらす効果

発達障がいの子どものなかには、衣服の着脱を嫌がる子も少なくありません。特にアスペルガー症候群の子どもは、着替えに困難を感じることが多いといわれています。

本記事では、アスペルガー症候群の子どもが服を着たがらない理由やその他の特徴的な行動のほか、日常の接し方のポイントを紹介します。

 

発達障がい(アスペルガー症候群)の子どもが服を着たがらない理由

 

発達障がいのある子どものなかには、服の着脱を嫌がる子どもも少なくありません。特にアスペルガー症候群の子どもは、衣服の脱着が困難なことが多いといわれています。その理由の一つは、ボディイメージの弱さにあります。ボディイメージとは、自分のカラダの感覚や姿勢、動きなどを頭の中でイメージする力のことです。アスペルガー症候群の子どもは、このボディイメージが弱いため、カラダを思うように動かせないことがあります。

例えば、手足の位置がうまく把握できないと、袖を通したりズボンを履いたりする動作がスムーズにできません。着る順番がわからなかったり、同じ姿勢を保てなかったりと、着替えに苦労することが多くなるでしょう。こうした着替えの難しさを改善するには、ボディイメージを高める働きかけが大切です。

その有効な方法の一つが、運動療育です。運動を通してカラダの動かし方を学び、手足の位置や姿勢をイメージする力を養うことで、着替えがスムーズにできるようになります。

 

発達障がい(アスペルガー症候群)の子どもに見られがちな行動

 

発達障がい(アスペルガー症候群)の子どもには、服を着たがらない以外に以下のような症状が見られることがあります。

  1. 社会的コミュニケーションの困難
    ・言葉の裏の意味を理解するのが苦手
    ・場の雰囲気に合わない発言をしやすい
    ・誰に話しているのかわかりにくい

  2. 対人関係の困難  
    ・相手の立場に立って考えるのが難しい
    ・自分の興味のあることばかり話す
    ・不用意な発言で相手を傷つけることがある
    ・友だちとの関係がうまく築けない

  3. こだわりの強さ
    ・興味のあるものに異常なほど熱中する
    ・ルールや規則性へのこだわりが強い
    ・予定の変更でパニックを起こすことがある
    ・こだわりの対象については驚くほど詳しくなる

  4. 感覚の偏り
    ・音や光、触覚などに過敏
    ・ザワザワした場所を苦手とする
    ・服のタグや靴下の縫い目を気にする
    ・食事の好き嫌いが多い

これらは発達の特性によるものだと理解し、個々に合わせた支援と周囲の理解が必要です。

 

発達障がい(アスペルガー症候群)の子どもに衣服の脱着を教える方法

 

スペルガー症候群の子どもに衣服の脱着を教えるには、毎日の繰り返しが大切です。着替えをしたら、一緒に鏡を見て確認するのも効果的でしょう。指示を出す際は、短くて具体的な言葉を選びます。ただし、アスペルガー症候群の子どもは視覚情報の処理が得意な傾向にあります。

そのため、着替えの手順を文字や絵で書いたものを用意し、見えるところに貼っておくとスムーズに着替えができるようになるでしょう。

 

発達障がい(アスペルガー症候群)の子どもとの接し方

 

ここでは、アスペルガー症候群の子どもとの具体的な接し方について紹介します。

指示は短くわかりやすく伝える

抽象的な言い方は伝わりにくいことがあるので、指示は具体的に1つずつ出すようにしましょう。例えば、「部屋をきれいにしなさい」という指示では、何から手をつけていいのかわからず混乱してしまうかもしれません。「まずはブロックを片付けよう」「次に本棚を整理しよう」のように、具体的に順序立てて伝えることが大切です。

 

スケジュールを組み、急な変更は避ける

アスペルガー症候群の子どもは、段取りを立てるのが苦手な傾向にあります。そのため、日常生活のスケジュールを視覚的に示すことが効果的でしょう。また、急な予定の変更は避けるようにします。どうしても変更が必要な場合は、文字やイラストを使ってわかりやすく伝えましょう。見通しが立つことで、子どもの不安も和らぐはずです。

 

できたことに着目し、たくさん褒める

アスペルガー症候群の子どもは、叱られることが多くなってしまい、自己肯定感が低くなりがちです。そこで、できたことに着目し、小さな成功体験も見逃さずにたくさん褒めてあげましょう。褒められる経験を重ねることで、よい行動が習慣づき、自信にもつながっていきます。

「きちんとあいさつできたね」「宿題を最後までやり遂げたね」など、具体的な言葉で褒めることを心がけましょう。

 

まとめ

 

アスペルガー症候群の子どもが服を着たがらない背景には、ボディイメージの弱さや感覚の偏りなどの発達の特性があります。その理由を理解し、適切に支援することが求められます。

LUMOでは、原始反射の理論などを用いて脳を鍛えることで運動療育を促進しています。原始反射は、生まれつき備わっている反射であり、刺激に応じて自動的に生じる反応です。この原始反射を調整することは、カラダの発達や運動機能の向上に役立ちますが、同時に脳を鍛えることにもつながります。

また、運動はボディイメージの向上にもつながるので、ぜひLUMOへご相談ください。

 

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